システム開発・インフラ構築のディ・アイ・システム

01課 題

情報システム担当１人で、地下3階から地上9階全フロアの無線LANを運用したい

様々な要望に迅速かつ柔軟に応えるべく、設定変更などを内製化したい

構築から運用まで、しっかりサポートしてくれるパートナーがほしい

山野美容専門学校のネットワーク刷新
“ひとり情シス”でいかに実現するか

1934年に、日本における本格的な美容教育をスタートさせた山野学苑。美容業界の先駆者として美容師の地位向上を目指し、学校教育制度の拡充や法的整備に尽力してきた。美道五大原則（髪、顔、装い、精神美、健康美）の理念のもと、山野美容専門学校、山野美容芸術短期大学を運営し、育成した美容師は約21万人にのぼる。また高齢化社会が進む中、美容福祉と美しく年齢を重ねるためのジェロントロジー教育に力を注ぐ。

社会のトレンドとともに歩む美容業界では、デジタルの活用が進んでいるという。「今や、SNSは美容院にとってお客様とのコミュニケーションや、新規顧客獲得のための重要な手段となっています」と同学苑 法人事務局 総務課 高山里絵氏は話し、こう続ける。

「山野美容専門学校でも、生徒がオンライン動画を撮影し編集して配信する動画クラブが活動中です。また、ITを活用した授業も積極的に行っています」

同学苑では、これまで山野美容専門学校の教員約100人に通信キャリアと契約したタブレットを支給していた。

タブレットを使って学生に動画を見せながら行う授業などが増えるのに伴い、課題となったのが通信コストの増大である。また、生徒が授業でスマートフォンなどを使うための無線LAN環境も未整備だった。

2021年4月、同学苑は従来の課題解決とコロナ禍への対応、さらにコロナ後を見据え、山野美容専門学校におけるネットワークインフラの刷新に着手。

今回のプロジェクトでは、同学苑の情報システム担当が高山氏1人だったことから、安定稼働と運用負荷軽減の両方の実現が重要なテーマとなった。

02導入のポイント

Cisco Merakiのコストパフォーマンス、運用管理のしやすさに加え、ディ・アイ・システムのネットワーク技術、提案力、迅速なサポートを高く評価

運用を考慮し構築パートナーを選定
Cisco Merakiのダッシュボードを評価

コストメリットと導入効果が決め手に
緻密なサーベイで快適な利用を実現

高山氏は、製品、サポート力、コストなど総合的な観点から、構築パートナーをディ・アイ・システムに絞り込み、提案書を作成し経営に提示した。採用の決め手について同氏は説明する。「これまで会議室とカフェテリアの2カ所へのアクセスポイントと各フロアへのスイッチを導入しサポート契約を結んでいました。既存ネットワークに要していたコストと比較し、ディ・アイ・システムの提案はコスト削減が図れるため、数年間で投資を回収可能であることを説明しました。さらに無線LANの全フロア導入により、職員や先生の働き方改革、生徒の学ぶ機会の拡大、ITを活用した教育の推進などの導入メリットとともに、入学希望者に対するアピールポイントになる点も強調しました」

2021年7月、同学苑はディ・アイ・システムの採用を決定した。新ネットワークは、Cisco Merakiのアクセスポイント（Wi-Fi 6）対応105台、スイッチ12台、スイッチを集約するL3スイッチ、Fortinetのファイアウォールで構成。有害なサイトやアプリをブロックするファイアウォール経由でインターネットにアクセスすることでセキュリティを担保している。

無線LAN導入において快適に利用するためには、電波調査を行う無線LANサイトサーベイが重要なポイントとなる。「サーベイは、授業に影響が及ばないように夕方から夜にかけての時間帯での作業をディ・アイ・システムにお願いしました。私も同行したのですが、各フロアで細かい調整と調査を繰り返し綿密に作業が行われました」（高山氏）

▲ 地下カフェテリアでは無線LANを開放

▲ 各フロアの天井に機器を設置

03効果

Cisco Merakiのダッシュボードによりネットワークを可視化。
直感的でわかりやすく、いつでもどこでもインターネットで管理できるため情報システム担当１人でも運用が可能

Cisco Merakiはコマンド不要で、専門知識がなくても設定変更が可能。
ディ・アイ・システムの支援のもとで内製化を進め、様々な要望に迅速に対応し無線LANの利用を拡大

ディ・アイ・システムは山野学苑のパートナーとして、情報システム担当に寄り添い、構築、運用、内製化などをきめ細かくサポート。
同学苑のIT教育推進に貢献

教員からは快適で使いやすいとの評価
コマンド不要、GUIで設定変更が容易に

2021年9月、山野美容専門学校の教育を支えるCisco Merakiによる新ネットワークが本稼働した。

導入効果について高山氏はこう語る。「先生にはWi-Fi対応タブレットを支給し、従来の通信キャリアと契約したタブレットの解約により大幅なコストダウンが図れました。通信も安定しており、先生からは快適で使いやすいとの評価をいただいています。
また、ノートPC持参により会議の効率化とともに、ペーパーレス化も期待できます」ダッシュボードによる可視化も役立っているという。

「ダッシュボードを使ってアクセスが集中する始業時などのトラフィックを管理しています。今後、生徒用の無線LAN開始など利用シーンの拡大が想定されるため、ダッシュボードによる管理は安定運用に不可欠です。また、データに基づくことで回線増強などネットワークの計画も立てやすくなります」無線LANの利用が進む中で様々なニーズが生じる。

「本稼働後に、先生から『地下のカフェテラスで生徒用に無線LANを開放したい』との要望がありました。急遽ディ・アイ・システムにお願いしたら、設定変更作業をわずか15分で対応してくれました。Cisco Merakiはコマンド不要で、GUIで容易に設定変更が行えるため、ディ・アイ・システムからレクチャーを受けながら内製化を進めていきたいと思います」と高山氏は話し、こう付け加える。

「これからもディ・アイ・システムには安定稼働に向けて迅速かつきめ細かいサポートはもとより、本学苑における無線LAN利用の可能性を広げる提案を期待しています」

美容・福祉を通じて社会に貢献できる人材の育成に尽力する山野学苑。ディ・アイ・システムはこれからもネットワーク技術とノウハウを駆使し、同学苑の取り組みを支援していく。

■学校法人山野学苑

本社所在地

〒151-8539 東京都渋谷区代々木1-53-1

代表者

学校法人山野学苑　理事長 山野愛子ジェーン

設立

1934年(山野美容講習所)設立

生徒数

1,963名（山野美容専門学校：2020年5月1日現在）

事業概要

学校法人山野学苑は、美容、福祉、医療・保健、国際交流の分野で多彩な活動を展開。山野美容専門学校、山野美容芸術短期大学、山野日本語学校を運営し、変化する時代のニーズに応える人材を育成し、人々の美と健康と福祉の実現に努めている。

▲山野学苑　高山里絵氏（左）、
ディ・アイ・システム　洞口ももこ（右）